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長根兆半様 -善悪に関するご意見:「平和の絵本」から、ありがとう

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長根兆半様 -善悪に関するご意見


長根様から、善悪に関して以下のご意見を頂きました。
長根兆半様、ありがとうございます。m(――)m

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善悪、何が悪で、何が善なのかが、わからなくなる場合がある。
たとえば時代劇、人殺しは悪だと言いながら、正義の味方の善玉が悪玉を殺す。
悪玉が人を殺せば悪になり、善玉が殺すと善になる・・・・?
殺人鬼を制裁する法律で、殺人鬼を死刑にする。
どこと無く、善悪は多数決で決まっている感じがする。
俗に、マフィアは悪と言う事になっているが、その組織の中では善になっているのではないかな。強盗麻薬は止めよう、と言った人は、悪の中の善になりそうだが、悪の中で、この善は悪にされてしまう。足を洗って娑婆に出てきても、元マフィアと言う事で悪視されかねない。
善の塊のように見える宗教団体に、たまに見るが、詐欺まがいの事を言って人から金を巻き上げている。そんな事言って金集めるの止めよう。などと言えば、その組織の中では、悪にされてしまう。詐欺を止めようと言っているのだから、善のはずだが、この発言は悪にされてしまいかねない。
このように見えるのは、善悪をきっちり分けた見方かと思う。
ところが現実では、善悪が混在して、一人の人間の中にあると言うこと。
「良し悪し相半ばして人と言う」
善悪は50%:50%だと言うわけだ。よしんば、社会的善悪が多数決で決まるとして、多くの人が発言する。民主主義だ。だが、最終的に、誰かが決定しなければいけない。ここで、金集めのうまい人には任せるわけには行かない。
やはりより高次元の哲学を身につけている人を選びたくなる。
好き嫌いや損得の次元ではない。善悪の次元だ。
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  1. 2009/04/05(日) 23:56:35|
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「発芽」

心に
荒れ果てた荒野と
いつ明けるとも知れぬ漆黒の闇が写るのは
己の心の中からの疼きか
耐え切れぬ息苦しさにふと彼は
開け放たれた窓外に視線を移した

降り注ぐ太陽のもと
緑の草原が
地球の弧を見せて広がり
南方の黄金色に輝く向日葵の畑が
天空との境をなしている
深くえぐられたわだちの道は
野を縦断し
黒く横たわる北の山裾へ延び
村市は年に二度
この道に生えた松毬のように開く
家畜市場も、野菜市場も
骨董、衣類そして家具市場もが
思い思いのテントを張って点在している

新緑の大自然に囲まれた市場で
アヒルがヨタヨタと
鶏が餌をついばみながら
人々の間を縫って逃げ遊ぶ
木製の一輪車のカボチャが
ロバに引かれた荷車が
今日の喜びと、明日の夢を運ぶ
立ち並ぶ村の市場の出店の
それぞれが
明日こそはと今日を生きている
水濡れた子等は、母親に追い立てられ
背の赤子は火がついたように泣く
日ごろの事とて、気に留めるでもない
ただひたすら、夕餉に心取られ
赤く熟したトマトに八つ当たりする
さびてへこんだ薬缶から
わずかに残っている赤ワインを飲む
つぎはぎだらけの
パッチワークで作ったスカートを着た
小太りの女が
通りすがりに値切る赤鼻の酔漢を
邪険になじる
その声は既に
性別すら超えている
喧騒と罵声の売り子の声が
天空に吸い込まれても
地から湧いてくる
何かに驚いていななく
柵に繋がれた馬
尻尾を巻いた犬にさえしりごみをする
囲いの中の羊
日は天中に差し掛かり
やおら疲れを見せる村の市
蒸したジャガイモと手折りのキュウリ
濡らしただけの名もない野菜
夜明け前に焼いた
石のようになったケニェールを鋸刃のナイフで
ガリガリと切り分け
塩漬けラードを塗っての昼飯
トマトの山も、キャベツの山も
ジャガイモの山も小さくなる事のないまま
売り子の満腹感とは裏腹に
苛立ちだけが心を苛む

彼が市の向こうの山裾に、目を細めた時
北の森が微かに動いたように見え
髪を手で掻き上げた
そして彼は
少年の頃に目を細めた

北の森から
ザワザワとヒソヒソとが
通り雨のように迫っていた
わだちの道にたむろしていた市の人々が
道を空ける
空けられた道に
日傘のフリルを玩びながら
羽飾りの付いた鍔広の帽子の
白い少女が現れた
近づくにつれ、うっすらと紅の浮かぶ頬
理知的に通った鼻筋
厚みの有る無表情な唇の隙間から
かすかに白い歯が光った
透けた薄水色のドレスから見える肌は
どこまでも潔癖さを漂わせている
二人の黒服が少女を慇懃に追い
その後に二頭立ての空馬車が付いてくる
三人と空の荷馬車が村の市場に入った
少女がアヒルを指差す
羊を、スイカを、トマト、きゅうり、鶏を指差す
少女が通り過ぎた後
村人の歓声と荷積みが忙しい
野菜の山が崩れ荒板が現れ
家畜の籠や柵の中には
家畜の足跡だけが残り
新しい明日の囲いものを待つ
赤毛の大男は背を丸め
小心に金貨を数え
唇から
欠けた歯並びがこぼれた

少年の飼う無心気なロバが
オドオドと落ち着きを失った
少女は少年の前に立ち
ロバに目配せをした
その目はメノウ色に輝き
濃い目のまつ毛に
どこかひ弱さを見せたが
目配せの後の視線に
やおら温もりを宿した
少女が去ると
少年の前に一握りの金貨が置かれ
ロバは連れ去られた
言葉もないままに
ロバを連れ去られた少年の心に、この時
理不尽への怒りが燃え
炎は勝つ事へと向かって芽生えた
少年の夜は昼となり
主を失ったロバ小屋は
少年の意地と夢を育て始めた
そうして、少女を瞼に焼き付け村を出た
少年の勝つ為は
町に行く事から始まった

陽は落ちて時が流れ
九回の冬と、十回目の春を迎え
麦秋となり
枯葉が霜の土くれを守る冬支度に入る頃
青年になった少年は村に戻った
少女は
童顔を失う事もなく
村人の憧れのまま妙齢の淑女と育ち
年老いたロバと庭に戯れていた
青年を見たロバの目が微かに潤み
淑女の目の温もりは波紋を広げ
青年を包んだ
夫婦になったその夜
天を引き裂く稲光と
芝生が波打つほどの雷鳴が村を襲い
数羽の鵞鳥が北の隣村に逃げた
その鵞鳥をめぐり
俺のだ、我のだ、こっちのだと
騒ぎが大きくなり
荒縄を腰に縛った農夫が棍棒を片手に
村の中を馬で駆け巡る日が始まった

北の森から
馬に乗った隣村の農夫が
滲み出るように現れ
かつての村市場の泥濘の道を今
二つの村の農兵が挟んだ
なめし皮を身にまとい木製の矛を振るう
板を繋ぎ合わせた盾をかざす
大鉈、棍棒、獄卒棒での威嚇で対峙した
我先に悲惨の暴力もない
躊躇の威嚇に
火矢が両軍の躊躇を破った
一撃必殺の武器のない農兵は傷つき
落ちた熟柿となった背をかばう
張り裂けた柘榴の顔から血を流す
踏み潰されたバナナのような足を引きずり
ねじれた腕を抱えて逃げ惑う
青年の太股は釘千本の獄卒棒で
えぐられた
やがて
夜な夜なの農兵は
来る年の食料と
はるか山並みの雪へと話は沈んだ
年老いた青年のロバは食料になり
その味が
農兵を農夫に還した

青年が腿の疼きよりも
心の疼きを覚えた頃
新妻は胸を病んでいた
不意に襲う咳き込みは
肌を透明にし
まつ毛のひ弱さは悲哀を増し
余命を語る
一冬の命は桜花の爛漫を待ち
ついに、桜吹雪を迎えて散った
農夫に還った農兵は
争う意味の虚しさを知り
彼我の垣根を取り払い
癒えた体をさすって
戦いの虚しさに涙を流す
涙は報曉の太陽と輝き、心を潤した
そして
危ぶまれた村の市場が
何事もなかったように大地に広がった

青年だった彼は今
やおら右手で髪を掻き上げ
指に絡んだ一本の白髪を
窓際で凝視すると
左手で太腿をさすった
  1. 2009/04/06(月) 15:27:02 |
  2. URL |
  3. 長根兆半 #-
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